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キャバリアの遺伝性疾患について

当会ではお見合い等次のステップに進むご希望者様に、その心得としてキャバリアの持つ遺伝性疾患について必ずご説明差し上げております。 

有名である抜け毛の多さも尋常ではありませんが、キャバリアには遺伝的に先天性の疾患があります。
最もよく知られているのは心雑音、僧帽弁閉鎖不全です。

これはある調査によると7歳以上の子は半分以上がかかる慢性的な疾病です。
心雑音がでたからといってすぐどうこうではありませんが一度お薬をはじめたら一生続きますし、ハードな運動、寒暖差の大きい環境や湿度の高い場所にずっといさせるようなことは出来なくなります。(ご参考:https://www.anicom-sompo.co.jp/doubutsu_pedia/node/904 )
また、キアリ奇形、脊髄空洞症も遺伝的な疾病です。

それほど多くはないとされていますが、MRIをとらないと確定判断出来ないこともあり、症状が重くなるまで加齢現象と似ているため気づかない(気づけない)場合があります。 
最近の研究ではコーギーで有名なDM(変性性脊髄症)もキャバリアは好発犬種とされています。
https://www.anicom-sompo.co.jp/doubutsu_pedia/node/993

心臓に関してはその雑音、肥大のレベル(6段階)によってお薬が処方されます。
お薬は1種類だけだと(薬価は病院によって大きく差がありますが、おおよそ)月に4千円くらいです。
このレベルを保ちながら生涯終える子もいますし、レベルがどんどん悪化する場合もあります。
キャバリアはもともと心臓の耐性が強い犬種のため、心雑音が酷くなっても、必ずしもそのことが原因で命を落とすというわけではありません。

ただ、早くからお薬を始めたほうが、残りの寿命がぐっと伸びるという研究結果もあるため、早くからの投薬を薦めるお医者様もいらっしゃいます。 


お薬が2種類(ACE阻害剤と強心剤)になると、一気に跳ね上がって月に2万円くらいになるため、強心剤をあきらめるオーナーさんが多いのが現実です。
また強心剤では心肥大が止まらず、+利尿剤を使用する場合もあります。


もし募集中の子が幸いにも心雑音もまだなく、フィラリアも陰性、今は健康だとしても、先述のとおり、キャバリアとして生まれおちた以上、今の獣医学では完治の難しい重篤な疾病がこれから起きないとは言い切れません。
また他の犬種と同様、心臓のみならず、肝臓や腎臓などの内臓疾患の併発もあり得ます。

それをご了承、発症した場合も最期まで手篤くお世話していただけるかどうか、それがご家族様の総意であるかどうか、確認させていただいてから、譲渡への次のステップをご案内させていただきます。

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